雑記
夜は魔物が住んでいるからね。 もしかしたらそれは、彼の口癖なのかもしれない。 真夜中は、静かだから苦手。 気がづくと沢山のことを考えている。 主に彼のことを。 絡めた指から伝わる温もり。 見上げた横顔の眩しさ。 時折見せる笑顔の幼さ。 心地よく感…
やさしい明かりを灯した屋台。 風がそれらを撫で、懐かしい香りを運んでいく。 知らない誰かは浴衣姿で屋台に並び、他愛もない話をしている。 カップの中で静かに息をしているかき氷。 買われ、食われ、人間の欲を満たした途端、残骸だからと捨てられてしま…